「いにしへの衣通姫の流なり」

小野小町(おののこまち) 生没年不詳。


小野妹子の子孫・小野篁の孫(出羽郡司良真の子)や出羽守小野滝雄の子といった説があります。


恋歌が多く、その点では在原業平に似ているともいえますが、こちらは女性の心情で詠まれていることもあり、哀れみを誘います。


宮仕えをしていたようで、その歌からは同じ六歌仙の僧正遍昭、文室康秀などとの交流が窺えます。


古今和歌集には18首。紀貫之補足)の評価は「いにしへの衣通姫の流なり。あはれなるやうにてつよからず。いはばよき女のなやめる所あるに似たり。つよからぬは女の歌なればなるべし」(小野小町は)昔の衣通姫(そとおりひめ)の系統である。しみじみと趣深いようではあるが力強さはない。いうなれば美女が悩んでいるところに似ている。力強さがないのは女の歌だからであろう)


代表的な歌 
   「花の色は移りにけりないたずらにわが身世にふるながめせしまに」
   「思ひつつぬ寝ればや人の身えつらむ夢としりせばさめざらましを」
   「わびぬれば身をうき草のねをたえてさそふ水あらばいなんとぞ思ふ」


 

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