約束の達成
文人としても秀でていた細川幽斎は、当時の歌壇における最高峰「古今伝授」を、三条西実枝より、実枝の息子・公国が成長するまでの一時預かりとして相伝されます。
そして幽斎は、約束どおり公国に対し古今伝授を行いましたが、天正15年、32歳の若さで公国は早逝してしまいます。
公国には息子・実条(さねえだ)がいましたが、幽斎はすでに三条西家に対する約束は果たしていました。
しかも、幽斎は公国に対する伝授を終えた後、束縛から自由となった身で独自に研究を重ね、己の三条西流の古今伝授や、他流の古今伝授をまとめて集大成していました。
そのため、自分がまとめた古今伝授をすべて相伝するには、三条西家以外の人物を選ぶ必要があったと思われます。