古今伝授の歩み
鎌倉時代中期の歌人・藤原為家には為氏(補足)、為教(補足)、為相(補足)の三人の子供がいました。
いずれも和歌の才能に秀で、それぞれが二条家、京極家、冷泉家と独立して和歌の家として生計をたてるようになります。この三家は古今和歌集を拠り所とし、家独自の歌学を形成し、伝承していきました。
室町時代になると、二条派の歌人にして武将でもある東常縁(補足)が連歌師・飯尾宗祇に対し古今伝授を行います。
古今伝授とはその名の示す通り、「古今和歌集」の解説など秘説を伝える歌学伝授の一形式のことです。
古今和歌集はその成立の背景もあってか、早い時代から研究が盛んでした。そのため多くの人の関心を引き、その伝授は当時の歌壇においては最も重要視されていました。
東常縁(補足)から飯尾宗祇への伝授の過程で、その形式が整えられた二条派の古今伝授は、その後宗祇が近衛尚道、三条西実隆、牡丹花肖柏らに伝授し、それぞれが交わることなく後世に伝えられていきます。
そのうち三条西実隆に伝えられた古今伝授は、その子孫に伝えられていきますが、三条西実枝から伝授された細川藤孝(幽斎)が八条宮智仁親王に伝授。さらに智仁親王から後水尾天皇に伝授されたことで古今伝授は御所に入り、代々の天皇に伝えられるようになります。